Our Down to New

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ナンガから始まる、新たなリサイクルダウン

私たちは環境負荷を抑えて、むしろ自然に還元する製品を作る”モノづくり”に重きを置き、日々製品作りをしています。

毎年生み出す製品の数々は、カタログに掲載されている製品だけでも年間約40万点(2024年実績)にのぼりますが、それに使った全てが廃棄物となり、自然や環境を破壊するようなことが無いことを望んでいます。

この望みを叶えるアクションを”NANGA MOVEMENT”と呼び、私たちの行動に加え、お客様にも活動にご参加いただきながら日々活動を続けています。
そして今回は、私たちにとって重要な「羽毛」に焦点を当てた新たな試みが、”NANGA MOVEMENT”から始まります。

現在”NANGA MOVEMENT”では、環境破壊を防ぐためのアクションとして3つの柱を重要視しています。

捨てられてしまう羽毛に未来を与える「Re:ACT」、環境に配慮した素材で製品を作る「Re:CYCLE DOWN」、長く製品を使用していただくための「AFTER CARE」。この3柱をナンガにとって重要なエコアクションととらえ、私たちだけでなく、これらに付随するサービスを皆さまにご利用いただくことで、間接的にこのアクションに自然に加わっていただけるような仕組みになっています。

ナンガは羽毛を扱う企業として、最も大切な資源である「羽毛」を守る義務があると考え、この3柱すべてに「羽毛」が含まれていることを強く認識し、行動しているのです。

リサイクルダウンを使用すること、羽毛をリサイクルすることの意義は、羽毛は有限であり大切な資源であると同時に、環境に配慮した行動であること、それに他なりません。
自分たちが製品を作るために使用した羽毛が役目を終えて戻ってきて、そしてまた適切な処理の下、私たちの手で新たな製品に生まれ変わることが、目指すべき羽毛循環サイクルだと考えています。

しかし、私たちが使用しているリサイクルダウンは、ほんの一部に自分たちで回収した羽毛が混ざっているものであり、自社で100%回収した羽毛だけで製品を作ることができていません。一定の量を集めることもできなければ、再精製をするためのスキームを組むノウハウもない。

結局きっかけがないまま、今までリサイクルダウンを原料として使用し続けていました。

そんな中で、2022年にNANGA MOVEMENTの1柱を支えるRe:ACTという羽毛布団の仕立て直し事業がはじまったのです。

Re:ACTは使わなくなった羽毛布団を回収して、新たな製品に仕立て直すサービスです。私たちは使わなくなった羽毛布団を仕立て直すことだけでなく、ダウンウェアや寝袋への仕立て直しも行ってきました。

しかし仕立て直しと言えども製品を製造していることに違いはなく、仕立て直し後の製品については適正な羽毛量にすることが必須。そのため羽毛を捨てない試みであるRe:ACTですが、仕立て直しに使いきれない”あまり羽毛”が出てきてしまうことも。

通常あまった羽毛はひとまとめにされてリサイクルされますが、このサービスも例外ではありませんでした。
つまるところRe:ACTを推進するほどあまり羽毛…後のリサイクルダウンが生まれる。ゆえにRe:ACTとリサイクルダウンは、切っても切り離せない関係なのです。

転機は2023年のMAKUAKEで行ったRe:ACT AURORA TEXシリーズへの仕立て直し企画でした。この企画は羽毛布団をダウンウェアや寝袋といった布団以外への仕立て直しを主としたものでしたが、新たな製品へと仕立て直される一方で、製造の際に調整したあまり羽毛がまとまった量発生したのです。

今までは発生したあまり羽毛を、全てリサイクルダウンの原料として引き渡していましたが、これを契機に「自社で再精製できる流れを作ることができないか」と考え始めるきっかけとなりました。

そして羽毛の洗浄・分別を行い、さらに羽毛の混率を一定に調整する等の試行錯誤を重ね、NANGA製品として使用できる品質の羽毛が再精製されたのです。
しかしながら結果として、手元にあった約80kgの原料から出来上がったリサイクルダウンの量はたったの60kg。

決して多い量とは言えませんが、NANGAとして初めて製品に使用できる自社産のリサイクルダウンが誕生したのです。

そして今、私たちは少しでもお客様にRe:ACTの活動を通じて仕立て直しを行っていただけるように、該当する仕立て直しをしていただくと一律で500円の値引きを行っています。もちろんあまり羽毛の買取という側面が強いですが、その意味はそれだけではありません。

それはRe:ACTを通じてお客様がNANGA MOVEMENTを応援してくださることへの感謝の意味や、私たち自身が”あまり羽毛”に新たな未来を授けるための投資でもあります。

少しでも捨てられてしまう羽毛を減らせるように。
少しでも羽毛という貴重な資源が、社会を循環しやすくなるように。

安定的な供給はまだまだ難しい中ですが他にも製品化を目指し、またここから、新たに”NANGA MOVEMENT”がはじまります。

【ナンガ初】自社で精製したリサイクルダウンを使用する羽毛布団。
この羽毛布団に使用される自社産リサイクルダウンは、そのすべてをRe:ACTの工程で出た”あまり羽毛”を原料として、ダウンとフェザーの混率を80%/20%の割合で調整した羽毛を指します。

今回は寝ることを題材に、「SONAE BAG」と「羽毛布団」の2つを製品化しました。

SONAE BAGはRe:ACTとは違う色で展開。製品で購入いただけるモデルには、シルバーブルーとターコイズカラーが映える一品に。
羽毛布団はRe:ACTをオマージュしたGRYカラーのガワを使用しているのがワンポイントになっています。

ぜひナンガの新たな挑戦をご覧ください。